9.業績評価
PDCAのCチェック
9.1 確認、測定、分析及び評価
仕事の出来具合を確認するために会社は以下のことを定める必要がある
- 確認する項目(流出不良件数・工程内不良件数など)
- 確認する項目の評価方法(発生頻度など)
- 確認を行う時期(月に1度など)
- 確認した結果を評価する時期(4ヶ月に1度など)
会社は先に定めた品質マネジメントシステムの結果(パフォーマンス)及びどの程度役に立っているか(有効性)を確かめる必要がある。
会社はこのたしかめた結果を記録しなければならない。
9.1.2 お客様の感想
お客様がどのように会社のことを受け止めているか注意深く見なければならない。会社はこの情報を入手する方法 再確認する方法を決めなければならない。
注意 調査方法の例としては顧客へのアンケート 納品した製品からの情報(不具合情報など) お客様とのコミュニケーション(電話・メールなど) 受注状況 などが含まれる。
9.1.3 分析と評価(事実(データ)に基づく管理を行う)
会社は得られたデータを分析し、次の事項を評価するために用いる。
- 製品・サービスの良し悪し
- 顧客満足
- 品質マネジメントシステムの結果と効果の具合
- 立てた計画が良い効果を出しているか
- リスクの低減 チャンスの増大がうまくいっているか
- 購買品や外注品の品質
- 品質マネジメントシステムに改善が必要かどうか
データ分析には統計的手法がある。
9.2 内部監査
9.2.1 内部監査について
会社が定めた品質マネジメントシステムの運用状況を確認するために会社が決めた間隔で内部監査をしなければならない。運用状況には
- 次の事項をみたしているか
- 品質マネジメントシステムに関して会社が必要と定めた要求事項
- この規格の要求事項
- 質マネジメントシステムがどの程度役に立っており(有効)、運営管理されているか
9.2.2 内部監査する内容
会社は内部監査では次の事項に示すことを行わなければならない。
- 内部監査の実施回数、実施方法、責任者 要求事項を確認する監査内容(監査プログラム)及びその結果報告を計画し、その詳細を定め、実施し続ける。監査内容においては、
- 品質マネジメントシステムに与える影響度(重要性)に応じる
- 品質マネジメントシステムの変更があった部分で影響が大きいと思われるもの
- 今までの内部監査の結果
- それぞれの項目の監査では、監査結果を評価する根拠(監査基準)と部門や製品などの範囲(監囲)
- 監査結果を管理層に報告すること
- 判明した問題は、すぐに実施した監査内容(計画や実施結果)を文章化し保管する。
- 内部監査の結果を記録する
9.3 経営層による品質マネジメントシステム全体の見直し(マネジメントレビュー)
9.3.1 一般
経営者は、会社の品質マネジメントシステムが要求事項に逸脱していないか どの程度役に立っているか方向性がぶれていないか定期的に運営状況の見直し(マネジメントレビュー)を行う必要がある。
9.3.2 マネジメントレビューする内容
マネジメントレビューは次の内容を行う必要がある。
- 前回のマネジメントレビューの結果とその対応
- 品質マネジメントシステムに関する外部及び内部の課題の変化(4.1で明確にした課題に変化がないか)
- 次の項目は今後の傾向及び品質マネジメントシステムの結果とどの程度役に立っているかが必要
- お客様の感想
- 品質目標の達成状況
- 業務の状態(製造課の場合QCDの状況) 製品の品質
- 不良品とその対応
- 9.1で決めた業務の出来具合の確認
- 内部監査・外部監査の結果
- 購買・外注品の品質、購買先・外注先の品質
- 従業員や設備が適切か
- リスクやチャンスの対応結果(優先順位に変化があるか)
- 改善の提案(品質マネジメントシステムの変化に関して)
9.3.3 マネジメントレビューをした結果
- 各業務の業績を向上するために必要な改善があるかどうかの評価
- 品質マネジメントシステム全体もしくは関係がある業務のむすびつきが適切か
- 従業員や設備が適切か
マネジメントレビューの結果は記録する必要がある。